リアル将棋を始める方へ~「将棋のマナー」と「将棋の禁じ手」講座
「将棋を始めよう、覚えよう」としている方のための「将棋のマナー」と「将棋の禁じ手」講座。
将棋のマナー
将棋にはマナーがあります。ネット将棋では伝えられず、廃れて行くのも嫌なのでここで覚えてもらえたらと思います。
対局の始め方
①駒を駒箱・駒袋から出すのは上位者です(基本は段級が上の方ですが、年長者でもいいと思います)。
②駒箱から駒を出した方(上位者)が最初に「王」を取ります。次に下位者が「玉」を取り並べ始めます。
※将棋の王様には、「王」と「玉」があり、上位者が「王」を持ちます。
③そこから、金(左→右)、銀(左→右)、桂馬(左→右)、香車(左→右)、角、飛車の順に並べていきます。
最後に歩ですが、歩は真ん中からスタートしてその歩を中心に左→右と並べます。
※もっとも、並べる順番はそれほど重要ではありません。
④駒を並べ終わったら上位者が振り駒をします。
歩を5枚持って、手の中で振って将棋盤の上に落とします。歩が多いと振った方が先手、と金が多いと振ってない方が先手になります。
※この例では、「と」が3枚出たので、振ってない方(手前側)の先手
⑤お互いに「お願いします」と声に出して挨拶して対局スタートです(ここは絶対です)。
対局中
対局中は、一度指した手を戻すことはできません(「待った」参照)。
終局
①対局は、もうだめだと思った方が「負けました」と相手に伝えて終了します(投了)。
②投了後は、「どこが良くなかった」とか、「ここをこうされたら嫌だった」とか、双方で感想を言いあってから離席します(感想戦)。
注意事項
①よく駒箱を開けたり、王様を並べるのに、相手に敬意をあらわし譲ることがあります。あまり譲り合うのも見苦しいので、相手から譲られたら、ほどほどにして、はにかみながら相手に従いましょう。
②挨拶は必ずしてください。駒を並べる順番などはそれほど重要ではありませんが、挨拶をしないのは絶対にだめです。
③終局の時に、相手が「負けました」と言ったあとに、「勝ちました」とも言わないでください。たまにいます。
④対局時計を使用する場合、対局時計は後手番の人が好きな場所に置けます(右利きなら右側に置くのが通常です)。時計は必ず指した手で押してください(指してないのに押すのを防止するため)。
最低限、以上のマナーさえ覚えておけば誰と指しても大丈夫です。何も言われません。
将棋の禁じ手
反則。やってはいけないことです。
二歩
同じ列に味方の歩が2つ存在してはいけません
打ち歩詰め
最後王様を詰ます時に、歩を打って王様が動けなくなる状態は禁止されています。
盤上にある歩を前進させて詰ますのは大丈夫です。
王手される側に王手を凌ぐ手段が一つでもあれば、歩を打って王手をかけることは反則ではありません。
※▲1二歩は、△同金と取ることができる。つまり、最終手が歩を打つ形ではないので、この場合は打ち歩詰めにはならない。
2手指し
2手連続で指すことはできません。
待った
指した手を戻すことはできません。指が駒から離れていなければ大丈夫です。
行き場のない駒を打つ
桂馬とか香、歩など後ろに下がれない駒を次に動く場所がない場所に打つ(及び、不成で進む)のは禁じ手です。
自分の駒や相手の駒がある分には大丈夫です。
成った駒をまた戻す事
成った駒は元に戻せません。
助言をする
これは対局当事者自身の行為ではないですが、基本、対局中の人に指し手を教えるのはダメです。対局が終わってから話しましょう。
連続王手
あまり出現しませんが、同じ局面を繰り返すような王手は、王手をかけてる方が変えないといけません。
△2一玉 ▲4三馬
△1二玉 ▲3四馬
横浜やんけ将棋道場