4枚落ちの勝ち方

  A図

4枚落ちの指し方です。各盤面は最初に▲で盤面を戻して見てください。

4枚落ちまでは、下手王様を囲わなくても勝てます。定石をしっていれば、1筋から攻略できると思いますが、やぶった後逆転されてしまうのをよく見るので、破ったあとを細かく説明できたらと思います。

A図 棋譜は▲ボタンで動かせるので初手から見てください。

下手は、棒銀で行きます。ポイントは飛車先の歩を交換して、持ち駒に歩を持つこと、そして飛車を1番下まで引いて、その上に銀を繰り出して行きます。銀はあえて26ではなく、36に行きます。どちらでもよいのですが、24歩、23金、33銀など上手が変化してくるかもしれないので、24歩を同飛車と出来るようにしておいた方がまぎれが少ないためです。

本来は銀は歩の下にいて戦うので、36銀、37歩の形はよくありません。

上手の形は多少変化があるとは思いますが、どんな形でも下手の棒銀が間に合うと思います。

A図は、14歩、同歩、12歩と2筋で交換した歩を、1筋に垂らして、11歩成から銀の働きを弱めようとした手、

B図

B図の下手の狙いは、25銀、14銀です。 それを防ぐために33桂と、銀を25に行けないようにはねられた場合は、1筋の守りが銀だけになってしまうので、11歩成りと、歩を成り捨てて同銀に、14飛車と走ります。銀取りなので、12歩か、22銀ですが、22銀には、12香成りで1筋を突破できます。

12歩の受けには、13歩と合わせの歩を打ちます。上手は、このまま12歩成りとされると、銀をただで取られてしまうので、同歩、同成香として、次に23成香と寄られてしまうので、22銀とぶつけて、同成香、同金と、1筋2筋を収めようとしますが、そうは問屋がゆるしません!! 22銀という手を、駒得だからとすぐに、同成香としてはいけません。同成香としても駒得で有利ですが、より厳しく、18飛車とより、飛車のなり込みを目指します。先に22成香、同金、18飛車ですと、13歩と受けられてしまいます。この違いは棋力アップに関係するのでよく覚えて下さい。

18飛車に、飛車が成られると困るので、31銀と逃げます。下手は22歩と垂らして追撃の手をゆるめたらいけません。 仕方がないので、同銀、同成香、同金、11飛車成りに21香と受けますが、歩があれば13歩ですが、ないので、31銀と香車を守っている金を狙っていきます。

上手の55歩はごまかしの歩です。意味は玉の逃げ道を広げたのと、55角ととらせて、それを目標に上部を開拓しようとする狙いですが、同角が91角成りの先手なので問題なく取りましょう。そして64銀のうけに、46角と引き、13角成から馬を作り、馬を竜で攻めれば決まりです。

24金は、数の攻めです。33の地点が今、上手金と玉の2枚、34の地点が玉1枚、それを24金と打つことにより、33の地点は、龍と馬と金、34の地点は竜と金、と数で優り、上手は受けるすべがもうありません。

85桂馬は待ち駒です。将棋は王様を動けなくするゲームです。よく王様を追い回して、逃してしまうことがよくあります。王様を追い回すゲームではありません。 25銀の進出を防ぐ33桂馬は11歩成りがあり、突破されてしまいます。

 C図

銀を出させない33桂馬は無理だったので、上手は駒組をしますが、この局面で73桂馬とはねると、66角から、93角成りが防げません。72金と上がり、73桂馬を活用を目指します。

下手は、25銀から14銀と出て、13歩の受けに、銀を逃げずに、11歩成りとするのが12歩と垂らした狙いです。対して上手は同銀だと、23銀成りとされてしまうので、14歩と銀をとります。21とに対して、13銀と33銀がありますが、13銀と逃げた場合、少し戦力不足なので12歩垂らして2枚のと金で攻めて行きます。攻め方としては、11歩成り、12と、22と引く、13とと2枚のと金で、上手の金銀を狙って行きます。よくと金を作っても結局出来ただけで、終局まで残ってしまうことがあります。と金を作るのが目的ではなく、と金を金銀にかえるつもりで指してください。

上手の65桂馬は、57の地点に成ったり、不成りで金を取る狙いがあります。この場合は、68金と受けるのがいいと思います。58金や、68銀も同じように見えますが、違います。65の桂馬は57の地点を狙っているわけですが、上手の攻めの拠点になりうる駒です。例えば、58金と受けると、5筋の歩を伸ばしてきて、56歩、同歩、57歩と金取りに歩を打たれて、金が逃げて、銀でも持たれていた日には、58銀、同金、同歩成り、57歩と何度もおかわりされてしまい。しまいには、固かった王様もひとりにされてしまいます。68銀は、68金と比べると、王様の逃げる場所(69)が少なく、王様が狭くなります。65桂馬に、68金と受けると、後続手段がないので、64銀と出て来ますが、桂馬の高跳び歩の餌食と66歩で桂馬を取ってください。65の桂馬を取ってしまえば早い攻めがないので、と金で攻めて18飛車から飛車がなり込んでフィニッシュです。

D図

21と金に対し、33銀と上がった場合、1筋がスカスカなので、香が走ります。今度は65桂でなく、64銀と力をためたやり方を書きます。

13香成りは、次に23成香があるので、24歩か24銀と受けます。24歩は最後に書きます。24銀に対し、64銀と上がっている場合は、44の地点が手薄になっているので32とから44角と出て、33銀の受けに強く同角成から、飛車が成りこんで受けがなくなります。64銀でなく、73金とかには、44角と出る手がないので、22とではなく、18飛車とまわり力をためるのがいいと思います。

将棋は、相手の指し手を見て指してを選びます。上手の陣形を見ながら弱い所を攻めるようにしてください。

E図

13香成りに、24歩と受けた場合、 これは手を稼いでなんとかしようとする手ですが、23歩からと金攻めをします。香で駒を取る前に、飛車が成り込みます。  32銀に対して、42玉は33竜で同玉に43金で詰み、62玉は73玉から上部に逃げようとしますが、玉は下段に落とせという格言があります。上に逃さないように、74歩と待ち駒をしてください。71玉に73銀、玉は上から押さえつけるようにしていくと、寄せやすいです。

気になる変化が登場したので、攻略法を載せます。

F図までの指し手

棒銀から、12歩を垂らす変化です。ここで上手の指し手が、73金と73桂馬があるので、両方解説します。

最初の方に、銀が13に逃げた場合は、と金を2つ作り、そのと金を活用したら2筋が突破できると書きましたが、先日、女性教室で瀬川6段が最強の受けをしてきました。24歩、23銀、と金を12に引かさないための手です。ここでは、4枚落ち上手瀬川スペシャル と呼びます。きっと前からある受けだと思いますが・・・僕は思いつきませんでした。

持ち駒の桂馬を65に打ち、金、銀両取りをかけます。金と銀、どちらも逃げる手がありますが、金が逃げた場合は銀をとり、12銀と指し、と金の活用を狙えば駒得となり有利に進んで行くと思います。

12銀から、1例をあげます。

12銀は、同銀とは取りません、取ると、さっき11と金の局面で、23銀と打ったのに、同銀、同との局面は相手だけ1手余計に指したことになります。このように、取っていい時と、悪い時があります。

相手から攻められた時に、なんでもかんでも取ってしまうと、気づくと相手だけ何手も指したことになっていて、いつの間にか負けになってしまう事があります。特に駒落ちはそれが顕著にあらわれてしまいます。4枚落ちの卒業は、はじを破った後、一旦上手の攻めをかわして、それから勝てれば、卒業です。手抜く時と、受けなければいけない時、その違いが分かってくれば卒業と同時に棋力もあがると思います。

12銀に対し、55歩、これは居玉には、玉頭から攻めるのが早く、同時に角道を止めています。

55歩に対して、考える事は、この55歩が自陣にどのような攻めを繰り出してくるかを考えなければいけません。55歩は攻めの手で、もしこれが35歩だと、23の銀が34に逃げるための手なので、35歩の時は23の銀を取らないと12の銀がからぶりしてしまうので、23銀成りとします。このように、上手の指し手には意味があります。55歩は、23の銀、12の銀の関係性には影響がないので、慌てて23の銀を取る必要はありません。

55歩は、56歩とついて、57の地点を開けて、57桂馬と打つ狙いと、金を65にあげて、56歩、同歩、同金と、駒を前に進める手、73桂馬、65桂馬とはねて来て、57の地点を受けたら、56歩と突き、57の地点を足掛かりに下手玉を攻略しようという狙いがあります。この3つのうち、後ろの2つは手数がかかるので、怖いのは56歩、同歩、57桂馬と、桂馬と金を交換されて攻められる手です。

そこで考えるのが、その手の迫力がどのくらいか、自分の攻めがそれを上回れるか、今受けるべきか、あとでも受けられるかなどです。

具体的に手を追って説明します。55歩に対して、56歩~57桂の狙いを防ぐために、68金や、58金右と指す手があります。48金は、銀交換したあとに39銀と打つ手があるので、よくないです。68金と、58金右の比較ですが、相手の歩が5筋、6筋で伸びているのは5筋です。ということは、上手は5筋で歩を使ってくることが出来ます。その時に、金が58にいると、57歩とたたかれ、同金、65桂馬、58金、57歩など、攻めの拠点を相手の手番だけで作られてしまう可能性があります。68金ならば、5筋の歩が上手使えるようになっても、57歩がいきなり金取りにならなかったり、56歩に、58歩と受ける手などが用意できるので、68金をお勧めします。

ただここでは、56歩を怖がらず、攻めあう手順で行きます。

上手55歩に対し、23銀成り、同金 12と、56歩 同歩

23銀成りに対しては、同金と取ります。同金でなく、56歩なら、32成銀、57歩成、42銀としてから、玉が下に逃げたら、44角、上に逃げたら、邪魔な57と金を58金などとして排除すれば勝ちになります。気をつけるのは、58金に、56歩と打たれ、57金、同歩成りと、と金を残されたまま、金と歩を交換してしまうことです。56歩には、68銀などとして、と金を残さないように気をつけてください。

12とに対しての56歩には、同歩と応じます。4枚落ち、6枚落ちで、一番下手が負けるパターンはと金を作られてしまうことです。歩をと金にされてしまうということは、もの凄くそんなことで、まして王様の上に作られてしまうのは、相手玉が詰む寸前なら良いのですが、まだそういう段階ではない時に作られてはいけません。

13とと取ってから、56歩でもよさそうですが、13の銀は逃げられない、いつでも取れる銀なので、先に取ると上手に歩が一枚多くなります。なので慌てる必要はありません。

57桂、58金右、69桂成、同玉

57桂には、ほっといてもよさそうですが、49桂成、同玉とされると、王様の周りに金銀がいなくなります。状況にもよりますが、58金右として、69の金の方を取ってもらうように誘導します。すると同じ金を取られるにしても、王様の周りに金と銀がいます。

ここで、一度上手の攻めが切れます。よくテレビの解説で攻めのターンが来たとは、こういう時に使います。73桂は、65に跳ねて、57の地点から攻略をしようという狙いです。下手は、13と金では、同金と取られ、飛車が捌けず不満です。ここはよくばって22と引きます。

同金、24飛車、23銀、25飛車、24歩、95飛車、94金

同金で、33金は45桂馬、13金は32とから42銀狙いで勝てると思います。

最後45桂馬からは、終盤戦の仕上げの所になります。王様は下段に落とすと非常に寄せやすいので、最後王様を下段に落とすためには、大駒を捨てて、金をとるのが、寄せのお手本です。

早めに大駒を上手に渡すのは、危険がいっぱいですが、最後は切っていかないと、寄せが難しくなることが多いです。

続いて、73金ではなく、73桂の時、

73金ではなくて、73桂の時は、桂の頭を狙います。

75歩 同歩、78飛車、駒組で弱い所は、桂馬の頭と角の頭、なぜかというと、頭には効かないので、自分の前を守ることができません。右側の守りが固いので桂の頭を狙います。

78飛車に、64銀と歩を守る手から

64銀、56桂馬、65銀、75飛車、74歩、95飛車、82金

64銀に強引に、56桂馬から攻めて行きます。ここは、先に75歩と突き捨ててから攻めているので、攻めの手を緩めると、55歩から、54玉と頑張られてしまいます。また、先に75歩と突いたのは、歩で取らせるためで、先に78飛車だと、64銀、75歩だと同銀、56桂だと、やけのやんぱちで、65桂、68金、73金と盛り上がって受けてくるかも知れません。いい時はまぎれを少なく単純に指す事です。

65銀で、55銀の方が、桂先の銀定石なりですが、74の地点が受かりません。75飛車から、95飛車とし、飛車成りをうけて猛攻します。

右側の金銀が動き、と金が、金銀と交換できるようになれば勝ちです。1例ですが、最後は飛車が成り込み、上から抑えるように王様を包み込めば勝てます。上に逃さないようにだけ気をつけて寄せてください。

上手ガチガチ編

上手が、1筋2筋を守るために金が33まで来た場合どう指すか考えました。

33金は、23の地点に守り駒を1つ増やして、下手の攻めを受けようとする手ですが、23の地点を受けるために、22銀、32金、33金と駒を使っているので、このような受けには、同じように攻めても通用しません。それよりも相手にしないことをお勧めします。

14に銀が出て、13歩に、25銀と引いておきます。

上手、角頭を狙う64銀としてきます。ただ、銀一枚の攻めでは、うまく受ければ怖がることはありません。銀には銀です。78銀と上がり、銀に対向していきます。

ポイントは、1筋2筋をこのままにしておきます。飛車は、ギリギリまで動かないのがよいです。飛車が横に動くと、24歩と突かれ、銀が引くと、眠っている3枚の金銀が働き始めるので、しばらくはこの形にしておきます。

75歩の交換に対して、慌てることなく96歩と突きます。これは角の活用です。

上の図は1例ですが、右側は相手にせず、左側から、銀交換してして、角成りを狙って指すと勝ちやすいと思います。是非試してみてください。

以上で4枚落ちの勝ち方を終わります。これを見て将棋教室の先生達をやっつけて下さい!!

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