桂馬の高跳び歩の餌食 [将棋格言]

桂馬は特殊な動きをする駒です。

動きが面白く、攻めの場面でも受けの場面でもよく使われます。

ただ弱点もあります。一度前に進むと後に戻れず、頭の防御力がない点です。

採算もなくうかつに跳ねる(=前に進む)と相手の歩で簡単に殺されてしまうという、桂馬の弱点が露呈する典型的な場面を表現したのが「桂馬の高跳び歩の餌食(けいまのたかとび ふのえじき)」という格言です。

27手目。後のことは考えず、3七にいた桂馬を調子よく、銀取りに▲4五桂 と跳ねたまでは良かったのですが…

△2二銀と逃げられ…

運を天にまかせて▲3五歩と突いてみましたが…

△4四歩と、桂馬を取りに来られては、この桂馬を助ける手段がありません。

「こんなことなら▲4五桂と跳ねるんじゃなかった…」

と嘆いても後の祭り。

桂馬が跳ねるときは、常に相手の歩に狙われることを予測して、「それでも大丈夫」かどうかをあらかじめ見極めておく必要があります。

逆に、相手の桂馬が跳ねてきたら、その頭を歩で狙うことを考えてみましょう。

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